今回単騎での出場となり、多くの力添えをいただいた。
ホイールはマビック様から
コスミックアルチメイト、
オークリー様、
ロジャース様ありがとうございました。
全日本選手権、その名の通り日本一を決める大会だ。
前日のニュースでは雨が降りそうな天気予報だったが、快晴暑い1日になった。
タイで合宿していた自分はそれほど暑いと感じることはなかったが、選手の熱気に包まれたレース会場は全日本選手権にかける思いがムンムン漂っていた。
序盤は様子見のアタック合戦が続くが、これといって決定的な逃げが決まらず(強引に押し切るほどのアタックがなかった)ゆっくりとしたペースでレースは進む。
今回タイの合宿で体調不良の上にキツイトレーニングを強制的に実施しすぎた為、日本に帰国後十分なトレーニングができず、というか、半死状態だった自分は前半から積極的に走ることはあきらめ、後半勝負と決めていた。
レース序盤菊池(梅丹)が飛び出しそれに畑中(シマノ)が合流するも、集団に焦りを感じさせるほど差が広がらず、前に乗せていない愛三、BSは追うことはない。
こうなるとガンガンペースを上げて、体力勝負、逃げ勝負に持ち込みたい選手は不利な展開となる。
日本のレースは展開が単純なので、それでも厳しい展開にもっていくチームは出ない。
ゆっくりなペースの展開になり、自分は願った展開で補給も十分。
今回の補給は「黒糖パンにブルーベリージャム」「
梅丹リキット」「リンゴジュース」
リンゴジュースはエネルギーに変わりやすく、甘い中にちょうど良い酸味があって後味があっさりするのが好きだから。
梅丹リキットはエネルギーが高く吸収も早い。今回おなかを壊していたので固形物は前半、後半は流動食のみにした。
市販のゼリー(10秒チャージ)は自分は絶対にとらない。理由は重い上にカロリーが低いから。胃が重くなるのに200kcal程しかないので効率が悪い。
残り40キロになり、幸也がアタック。
ペースが一気に上がり、先頭はキンキンに延びて集団も崩れかけるがそれまでゆっくりだった展開で足がたまっている選手も多い。
そして幸也に続いてペースを上げる選手もいなかった為、集団はまた30名ほどになる。
このアタックによって、集団内の選手は「ヤバイ」と感じた選手が多かったと思う。
というのも、アタックの切れが良すぎて他の選手はついていくので精一杯の選手がほとんど。その後の体力勝負になったら幸也に有利な展開。
この場面で冷静に反応していたのが西谷(愛三)飯島(BS)土井(シマノ)真理(シマノ)だ。
広島のコースは意外と後半の上りのシチュエーションよりも、前半のコーナーが断続的に続くアップダウンのほうが集団を苦しめる(逃げを決める)コースでもある。
幸也は体力勝負に持ち込むべく積極的に攻め続ける。
速いアタックではないものの、グングン伸びていく幸也のアタックは10mの差が命取り、追い付くのにそうとうな体力を使う。
やはり全日本選手権、一発勝負の大舞台は元気な若手よりも経験豊富なシニア(笑)選手がレース後半に残っている。
この前半のペースアップで余裕のない選手の蛇行によって増田(梅丹)落車してしまった
。
運が悪かったが、ちゃんとレースを走れない選手というのも困ったものだ。
レースも終盤、自分はメーターをつけていかなかったので(距離を知りたくない為)ラスト1周のジャンを聞いたときは、「あれ、もう?」と思った。
まぁ、タイの山奥で6〜7時間一人で走っていたから、狙い通り。
しかし、激しいアタックの展開の中、腹にも限界が迫っていて足に力が入らない。
photo by omae
ラスト1周、下りで真理(シマノ)がアタック。
「え」自分は一瞬凍りついた。
だれしもが幸也のアタックを警戒する中、意表をついてのアタック。ここまで人数を残しているシマノならではだが、この思い切りのいいアタックをすることは勇気、そうとうな決意が必要だ。
最後の上りで前が見えた時は、追い付く!と思ったと同時に残れるか?が頭をよぎった。
最後の上りでのペースアップに頂上手前で本当にどうしようもなく切れてしまった。
いつもの自分なら「体調も悪い中最善は尽くした」
と思っただろう、今回は不思議にもそれが無かった。
追いつく!
他の選手も懸命に練習、高いモチベーションを持ってレースにのぞんでいるだろう。しかし、自分も今年なにもないまま引き下がるわけにはいかない。
「頼む、牽制してくれ〜」と思いながらペダルを踏む。
と、思いが届いた?先頭は牽制にはいり、なんとか復帰。
自転車レースは何が起きるかわからない。
これはチャンス!
集団内は先頭土井、飯島、西谷、幸也、真理、崇史、野寺の順番だったか?で、ラストホームストレート。
スプリントで行くなら先行するのは幸也か真理。
西谷の後ろに幸也がついた時点で、幸也の先行は確率がグンと低くなった。
マークすべきは真理さんだ!。
ここにきて何とも冷静に判断できたのは、脳にグリコーゲン(糖)がいってるから。
と、年の功?(笑)
残り250m真理の早ガケに反応して後ろにつくも、速い。
残り80m足も攣り、力が入らないが気持が自分を前に押し運ぶ。真理をかわし先頭に出た!瞬間左に西谷・・・・あ〜〜〜〜〜〜・・・・
2009年、宮澤崇史の全日本選手権は2位という結果で終わった。
自分の出せる力は本当に出しつくした。
甘くないな・・・。そんな気持ちで一杯でした。
個人的な思いだけど、今回西谷が勝ったのは彼の常に冷静に走り、自分の勝ちパターンにもっていったからだと思う。
強いのに・・・・
そんな風に思うファンも多いだろう。
自分も去年のアジア選手権、最後のスプリントの為に集団を引いてくれた彼の姿勢に心打たれた。
「おめでとう」
と、心から思えた事も良かったとおもう。
幸也はこれでツール。
今回は4位だったけど、ツールという舞台は彼がシーズン前半の走りで手にした大チャンスだ。
幸也にしかできない走りを日本のファン、俺達に見せてもらいたい。
最後になりましたが、たくさんのファンの方々、今回応援してくださったスポンサーの方々ありがとうございました。
崇史
おまけ
東京へ向けて車移動、5時間のレース後、9時間移動ということでお腹がすいてカレーをムシャムシャ。
2時半に食べることなんてそんなにないから「まいう〜〜〜〜〜」